1人の患者さんに費やすことができる時間は限られていて、さらに治療効率を上げるためには1人1人の患者さんにかける治療時間はできるだけ短い方が良いと言わざるを得ません。
何度も繰り返しますが、1人1人に時間をかければかけるほど、1日に診ることのできる患者さんの人数は少なくなります。
患者数を増やすためには、治療時間の短縮は今後必ずクリアしなければならない課題となっていくことでしょう。
短い時間の中で効果を出すことができる、短い時間で患者さんを満足させることができる、これが繁盛院には求められているのです。


繁盛院の治療家は「ラポール」をつくり出すのが上手い
繁盛院の治療家は、無理に治療時間を短縮させようと必死になることはありません。
患者さんとのコミュニケーションにおけるあるコツをつかみ、高い治療技術を身に付けることで、自然と治療時間を短縮して治療効率を上げています。
その中で重要なキーワードとなるのが「ラポール」です。
ラポールとは、フランス語で“橋を架ける”という意味があり、治療家と患者さんとの橋を架ける、つまり信頼関係をつくるというニュアンスになります。
相手と心や体のリズムが共調しているラポールの状態をつくり出すことで、患者さんは気持ちが楽になり、それに伴い治療効果も高まります。
繁盛院の治療家は、患者さんとの間にラポールの状態を素早くつくり出すことで、短い時間で満足度の高い治療を提供することが実現しているのです。
反対に、患者さんとうまくコミュニケーションが取れない、患者さんの気持ちが分からないという治療家は、ラポールをつくり出すのが下手だったり、ラポールへの意識が足りていません。


治療家と患者さんのラポールのつくり方
患者さんとラポールの状態をつくり出すためには、患者さんを人として観察し、心や体のリズムを患者さんと合わせる意識がとても重要です。
呼吸やリズムを相手に合わせる、鏡のように動作を真似てみる、相手の言った言葉を繰り返す、共通の話題を探すなど、とにかく患者さんと自分を“一致させる”ことでラポールをつくり出すことができます。
早く治さなければ、と疾患や症状にばかり意識が集中すると、ラポールは成立しなくなってしまいます。
これは自分が患者さんの立場になったらよく分かると思いますが、例えば治療家が痛みのある膝や腰にばかり注目しすぎると、患者さんはいつの間にか自分が蚊帳の外にいるような感覚に襲われるのです。
治療家が診なければならないのは、患者さんそのものです。
患者さんを“人”として見ずに疾患部分だけを切り取って見るような治療を続けている治療家は、患者さんのとの間にラポールをつくり出すことができないので、治療に時間がかかったり、やれることは全てやっているのになかなか効果が現れないなどの状況になりやすくなります。


特に痛みを訴える患者さんは、ラポールがつくれているかいないかで治療効果が大きく変わってきます。
患者さんは“人”として扱われることを望んでいるので、膝や腰ばかりに注目する対応では思うような成果が上げられないのです。
患者さんをよく見て、よく観察して、心や体のリズムを相手に合わせるコミュニケーション技術を身に付けましょう。
できるだけ早い段階で患者さんとの間にラポールをつくることで、自然と治療効率を上げることができ、それと同時に治療効果のアップにもつながっていきます。