有名な経営手法の一つに、「アップセル」と「クロスセル」というものがあります。
これらは顧客の単価を向上させるための経営手法として有名で、アップセルとはその商品と同様でより販売単価や利益率の高いものを提案すること、クロスセルとはその商品に関連する別の商品あるいは組み合わせ商品などを推奨して顧客あたりの購買数を向上させる販売アプローチのことを指します。
最も分かりやすいのが、ハンバーガーショップでハンバーガーを注文した時に、「ポテトやドリンクも一緒にいかがですか?」というのがクロスセル、「プラス100円でポテトとドリンクをサイズアップできます」というのがアップセルです。

整体院でのアップセルとクロスセル

整体院でも、このアップセルとクロスセルを経営に生かすことができます。
例えば自分の希望する先生を指名することで指名料をもらったり、料金をプラスして施術時間を延長や内容を充実させることができるサービスなどがアップセル、腰痛だけでなくほかの部位のケアとセットのコースを提案したり、一つの治療が終わって別の部位の治療も勧めるのがクロスセルにあたります。
上手にアップセルとクロスセルを取り入れることができれば、患者さんの顧客単価を上げることができるので、当然売り上げの向上にもつながります。

アップセルとクロスセルのリスク

しかし、アップセルとクロスセルを行う上で大切なのは、あくまで患者さん目線の提供をしなければならないということです。
売り上げを上げることだけを考えて患者さんに様々なことを勧めると、患者さんは必ず不信感を抱いて逆に院に足を運んでくれなくなります。
それでは売り上げは上がるどころか、むしろマイナスの結果につながってしまい、大変危険です。

売り込みよりも信頼関係を築くことが最優先

アップセルとクロスセルは、患者さんとの信頼関係の上に始めて成り立つ手法です。
そのため新患の患者さんに急にアップセルやクロスセルを行っても、患者さんの不信感を一気に増やしてしまうだけです。
何度も通ってもらい、患者さんがリピーターになって信頼関係がしっかりと築けた状態でなければ、アップセルとクロスセルはリスクの方が高くなります。
目の前の売上のことだけにとらわれてしまうのではなく、長い目で考えて患者さんとの付き合い方を考える必要があります。


信頼関係が築けていれば、患者さんはこちらからアップセルとクロスセルを行わなくても、リピートだけで確実な売り上げにつながっていくものです。
あまり売り上げを上げることばかりにとらわれてしまうと、逆になかなか売り上げが伸び悩んでしまいます。
まずは患者さんとの信頼関係を確実に築き、しっかりとリピートしてもらうことの方が大切です。