経営において、機会損失は非常にもったいないことであり、機会損失を減らす努力は必ず求められます。
機会損失とは、売る側の事情で取引が成立せず、これによって得られるはずだった売上がなくなる、減少することです。
例えばある商品を求めて店を訪れたお客さんに対し、その商品が在庫切れで商品の販売ができなかった時、本来売れたはずのものを売ることができなかったという機会損失が起こります。

整体院では、来院した患者さんが混んでいる様子を見て諦めて帰ってしまうケースなどが機会損失にあたります。
整体院の経営においても、当然機会損失はもったいないことであり、機会損失の頻度は少ない方が良いです。
混んでいる様子を見て帰ってしまう患者さんは、そのタイミングで院が空いていたら、獲得できていたはずの患者さんなのです。
せっかくわざわざ足を運んでくれた患者さんの手間を無駄にするのは、経営者としても治療家としても避けたいですよね。

機会損失を防ぐためにはどのように対処すれば良いのか

もしそのような機会損失が起こってしまった時には、ただ患者さんを諦めて帰すのではなく、きちんと親身になって対応をすることが大切です。

「今混んでいてかなり待ちます」
「時間を過ぎてしまったので受付できません」

などと患者さんをただ突き放すのではなく、プラスアルファの提案をしてあげましょう。

「○時の予約ならお取りすることができます」
「毎週○曜日の○時は比較的空いている時間帯です」
「日を改めて来院して頂くことは可能ですか?」

などと、できるだけ患者さんの受け入れ可能な日時を提案し、また来てもらえるようにこちらからアピールすることが大切です。
このアクションがないと、患者さんは自分が邪魔もの扱いされたような気持になって、よっぽどのことがなければ二度と来院してくれないでしょう。
せっかく来てくれた患者さんの気持ちになって、できるだけ患者さんが嫌な思いをしないような対応が、機会損失を防ぐ方法です。

機会損失を防ぐはずがより大きなリスクを生み出す可能性

ただし、機会損失を防ごうと、混んでいるところに無理やり新患を入れ込むと、これは逆効果になる可能性が高くなってしまいます。
混んでいるのに無理やり新患を受け入れると、まず既存の患者さんに迷惑がかかります。
新患はただでさえ問診や治療に時間がかかるので、しっかりと時間が確保できていないところに入れ込むのは、時間が遅延してほかの患者さんの迷惑になることが容易に予想できます。

また、実際に長い時間新規の患者さんも待たせてしまうことで、突然来院したその患者さんの満足度も下がります。
さらに、時間に追われて治療家も満足のいく治療ができないなど、既存患者、新患、治療家の全てにデメリットが生まれてしまう結果になります。
これは機会損失によるデメリットよりもはるかに大きなリスクで、機会損失で済ませておいた方がまだましだったと言える事態となるでしょう。


機会損失を出さないために大切なことは、無理やり新患を受け入れることではありません。
丁寧に次回の来院を促して、その後本当に来てくれるかどうかは患者さん次第ですが、別日だったら来てくれないような患者さんであれば、そもそも縁のない人だったと割り切ります。
機会損失を防ぐことよりも大切なものが目の前にあることも、絶対に忘れてはいけません。