治療家の中には「なんでこんなに腕が良いのに繁盛しないんだ」と不満を抱えている人が一定数います。
もちろん、優れた治療技術やスキルは整体院の経営において立派な武器になります。
下手な治療家よりも上手い治療家の方が良いに決まっています。
しかし、それでも腕の良い治療家が必ず儲かるのかと言われたら、そうではないのが現実です。
それにはいくつかの理由があります。

治療技術のレベルは患者さんに伝わりにくい

患者さんは、あなたがいくら優れた治療技術を持っていても、それを完璧に理解することはできません。
例えばワインに詳しくない人が、1万円のワインと千円のワインを飲み分けられるでしょうか?
ほとんどの人が、千円のワインを「高級ワインです」と言って出されたらそれなりに美味しいと感じるでしょう。
よほど不味いワインでない限り、1万円と千円の違いすら分からないものです。

それと同じで、患者さんはいくらあなたが神業の治療技術をもって施術をしても、それがどれだけすごい技なのかをきちんと理解することは難しいのです。
施術後の結果がそれなりにともなっていれば、めちゃくちゃすごい技術とまあまあすごい技術の差なんて伝わりません。
だから治療技術だけを熱心に研究し続ける治療家は、なかなか繁盛につながりません。
もちろん技術を高める努力は必要ですし、とてつもなく優れた腕を持っていればそれが大きな話題となる可能性はありますが、実際それだけでは整体院の経営はうまくいかないことも多いということです。

患者さんが本当に求めているものを分かっていない
自分の腕を過信している治療家は、それ以外の努力をしようとしません。
腕さえよければ患者さんは必ずついてきてくれると思っているので、ほかの部分で頑張ることをしないのです。
しかし、患者さんが整体院に求めているものは、治療技術だけではありません。
落ち着く空間であったり、治療家と話すことで癒しや楽しさを求める患者さんも大勢います。
むしろ今後も激化する整体院の生き残り戦争で重視されるのは、治療技術以外にどれだけの付加価値を患者さんに提供できるかということです。
自分の治療の腕だけを信じ、頼り切ってしまう姿勢では、今の患者さんのニーズに合った整体院には到底なれません。
治療技術だけで勝負したい治療家と、治療技術以外の価値も求める患者さんとのギャップが、あなたの整体院の経営を苦しめます。


腕が良いのは良いことです。
治療スキルをアップするための努力ももちろん続けてください。
ただし、頑張っても頑張っても経営状況が良くならないのであれば、それは治療技術以外の面を強化していく必要があるということです。
その壁を壊すか壊さないかはあなた自身が決めることですが、ある程度繁盛店になった時にやっと、あなたの治療レベルの高さが多くの人から支持されるようになります。
自分の腕で勝負したい治療家こそ、ほかの面まで目を向けるべきなのです。